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気ままなブログ

メタボは病気を引き起こす。

肥満は、心筋梗塞や脳梗塞や大腸がんや前立腺がん、乳がん、子宮がんなどの病気の原因となるだけではありません。
たとえば私たちの体内では、年齢とともに筋肉量や骨量が減り、からだを支える力が弱くなっていきます。骨や関節への負担が大きくなり、脂肪の量のみが増えると、腰痛や膝痛などの関節障害を起こしやすくなります。転んだりして急に大きな負担を受けると、骨折を起こすことも少なくありません。また、動けなくなると、免疫力が低下して、感染症などの悪化するリスクも上昇します。また肥満は、高尿酸血症から痛風をまねいたり、脂肪肝や睡眠時無呼吸症候群になる確率も増大します。

 肥満との関係でもっとも注目されているのが、糖尿病、高血圧、脂質異常症などの生活習慣病です。また、これらの病気が重複して発症するメタボリックシンドロームは恐い病気です。
「メタボリックシンドローム」は、「内臓脂肪症候群」とも呼ばれ、複数の病気や異常が重なっている状態を表します。どういう状態かというと、腸のまわり、または腹腔内にたまる「内臓脂肪の蓄積」によって、高血圧や糖尿病、脂質異常症(高脂血症)などの生活習慣病の重なりが起こっていることを示しています。
メタボ 危険

そして、この状態は、心筋梗塞や脳梗塞の原因となる動脈硬化を急速に進行させてしまいます。つまり、それぞれの病気の診断基準を満たさない“予備群”や“軽症”の状態であっても、それらが2つ3つと複数重なっている場合は、動脈硬化の進行予防という観点から“すでに手を打たなければならない状態”として捉える、ということが「メタボリックシンドローム」の考え方なのです。

肥満でも健康な人は多いでは無いかと反論する人がいるかと思いますが、それに対して、ロンドン大学ユニバーシティー・カレッジ(University College London、UCL)の研究チームは、2500人以上を対象に、この種の調査としては過去最長規模となる20年間の追跡調査を行い、過体重の人は痩せている人に比べ、心臓発作や脳卒中、特定種のがんなどを発症するリスクが月日を経るごとに高まるとした従来説を裏付ける結果が出たとしている。
 研究では「肥満でも健康」の状態について、高血圧や高コレステロールではなく、また糖尿病といった代謝系のリスク要因もない状態と定義された。 研究では、39~62歳までの男女2521人を対象に、体格指数(BMI)やコレステロール、血圧、空腹時血糖値、インスリン抵抗性の測定を行った。
 このうち、初期段階で肥満とされた対象者は181人で、うち66人は「肥満でも健康」とされた。
 しかし20年の研究期間中に、これらの健康な肥満とされた人の約半数の健康状態が低下した。また、肥満とされた人のうち、期間中に減量して標準的な体重になった人の割合は11%にとどまった。
 論文の主執筆者であるジョシュア・ベル(Joshua Bell)氏は、「時を経ても健康状態が安定しているということが『肥満でも健康』の大前提だった。しかしこの研究を通じて、健康な肥満の成人は、長い年月の間に不健康になる傾向があることが分かった。私たちの20年にわたる研究では、およそ半数がこのケースに当てはまった」と述べ、「『肥満でも健康』とは、疾病リスクとの深刻な関係にある危険性の高い状態だ」と指摘した。
 また「肥満でも健康は、時を経ても安定している場合に限り有効だ。われわれの研究結果は、それが一時的なものに過ぎないケースが多いことを示している」と彼は続け、肥満の危険性を訴えた。

結論として、特定検診などで、メタボ検診などでメタボと診断された人、メタボでなくても、肥満の人は、減量することが大事です。減量すれば、劇的に合併症などが減らせるはずです。減量の方法は、カロリー制限でも、運動療法でも、過激すぎない糖質制限でも、それらを併用してもどれでも良いと思います。

 

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Posted by 武蔵小杉の内科|武蔵小杉駅1分の内科なら小杉中央クリニック at / 気ままなブログ