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大豆は「畑の肉」である。

大豆は「畑の肉」である。
 1712年にオランダの植物学者ケンペルがヨーロッパに大豆を伝えました。その後ドイツで、大豆は「畑の肉」と言われています。それは、大豆が肉に匹敵する量のたんぱく質を含んでいることがわかったからです。その豆類につき、勉強して行きましょう。豆類は、含まれている栄養成分の構成割合により、次の2グループに大別することができます。
 それは、炭水化物主体のグループと脂質主体のグループの二つのグループです。あずき、ささげ、いんげんまめ、花豆、えんどう、そらまめ、ひよこまめ、レンズ豆等が炭水化物主体のこのグループに属しており、乾燥豆の重量の50%以上が炭水化物です。また、これらの豆は、たんぱく質を約20%と豊富に含む一方、脂質は約2%とほとんど含んでいません。このため、健康維持やダイエットに最適な低脂肪・高たんぱく食品ということができます。

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 一方、 大豆及び落花生が脂質主体のグループに属しています。大豆は、乾燥豆重量の約20%が脂質で、搾油原料として世界的に広く利用されています。また、たんぱく質も30%以上と非常に多く、「畑の肉」と呼ばれるのはこのためです。一方、炭水化物の含有率は約30%で、炭水化物グループの半分程度となっています。落花生は、脂質の含有率が約50%と極めて高く、たんぱく質も25%あり、大豆とほぼ似通った栄養成分構成となっています。ピーナッツオイルやピーナッツバターもこのグループの食品です。

 大豆には他の作物よりずっと多い量のたんぱく質が含まれています。また、大豆たんぱく質の消化吸収率は、納豆で91%、豆腐では95%であり、とても効率のよい食品といえます。ちなみに、アメリカでは大豆を「大地の黄金」と呼んでいるそうです。また、いずれのグループに属する豆も、ビタミンB1、B2、B6等のビタミンやカリウム、カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛等のミネラルを豊富に含んでいます。カルシウムは、大豆240、インゲンマメ(乾燥)130、小豆75、そら豆(おたふく豆)54。ちなみに、生野菜のカブの根24、アスパラガス19、トマトに至っては7しかない。豆類は、カルシウムの含有量が圧倒的に高いことがわかる。カルシウムには牛乳と思いがちですが、日本人はラクターゼが不足している人がいので、うまく、牛乳を利用できません。カルシウムは大豆などを摂ることで、骨粗鬆症の予防になります。

 また、豆類にはポリフェノールが含まれています。ポリフェノールは、いずれも強い抗酸化作用を持っているため、健康に様々な悪影響を及ぼす活性酸素を除去し、動脈硬化や心臓病の予防、免疫力の増強、抗アレルギー作用、血管の保護、発がん物質の活性化抑制等の効果があると言われています。また、これらの他にも、各物質固有の様々な作用があることが分かってきています。また、抗酸化活性は種や品種によりかなり差があり、あずき、金時豆など濃い種皮色を持つ豆の方が高い抗酸化活性を示すことなどが判明しています。その抗酸化作用は中国産より北海道産の方が高いこと、あずきの製餡過程で煮熟粒の抗酸化活性は原粒の約7割に、水さらしの工程を経た生餡では約2割に低下することなどが分かってきました。さらに、血糖値、悪玉コレステロール、収縮期血圧の上昇抑制効果があります。あずき煮汁を飲む飲用試験で血清中性脂肪とLDLコレステロールの低下傾向がみられたことが報告されています。

 世界の最長寿国になった日本ですが、この原因の一つは日本人は古くから、米、魚、大豆などを食べ続けており、大豆をうまく食生活に取り入れてきたことがあげられます。現在の長寿につながっていると考えられます。
 それから、最新の栄養学でも大豆は注目されています。アメリカ合衆国政府が発表した、ガン予防に効果があると考えられる食品「デザイナーフーズ」のうち、大豆は最も有効とされる8種類の野菜の中に挙げられています。残りの7種類は、にんにく・キャベツ・しょうが・にんじん・セロリ・甘草・バースニップです。
 皆さん、大豆や小豆などの豆類はとても健康に良いので、たくさん食べましょう。

Posted by 武蔵小杉の内科|武蔵小杉駅1分の内科なら小杉中央クリニック at / 気ままなブログ