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気ままなブログ

肥満は糖質が原因か?

日本では、戦前と戦後しばらくの間は、米や野菜や魚が中心の生活で肥満の人はいませんでした。しかし、しかし、日本の現在の食生活は戦後昭和20年から昭和27年にわたってアメリカから占領されアメリカの思想、文化、食料を受入れ、戦後復興の基礎を固めまし た。その当時日本の食料事情は、極端に悪く、日本人にパンと牛乳を飲ませる事から始め、日本人に和食よりも西洋料理の方が良いと勘違いさせたり、お菓子やジュースやハンバーガーなどが売り上げを伸ばし急速に食生活が欧米化してきました。

ところで、BMIとは、ボディ・マス・インデックスのことで、体重÷身長÷身長で算出した体格指数で、25以上の人を肥満と定義しました。詳しくは、BMI計算ツールなどを参考にしてください。そこで自分のBMIを計算してくださいね。そのBMIが25以上の肥満の人は、平成21年の成人男性の人口に占める割合は30.5%に増えました。増え方も過去20年で3割増と顕著です。しかし、成人女性の肥満率は20%台前半でほぼ一定で、あまり増えてはいません。

さて、肥満になると、恐いのはやはり病気ですね。肥満との関係でもっとも注目されているのが、糖尿病、高血圧、脂質異常症などの生活習慣病です。また、これらの病気が重複して発症するメタボリックシンドロームとも、密接な関係があります。その結果に動脈硬化となり、心筋梗塞や脳卒中などの重大な病気へと進む原因ともなります。

 ところで、今までは肥満になる原因とは、炭水化物、たんぱく質、脂質からのカロリー摂取が、消費カロリーより上回ることによって起こるとされてきました。 しかし、新しい仮説は、食事を食べると血糖値があがる。 →すい臓からインスリンが分泌される。→血液中の血糖値が、筋肉や脂肪細胞に取り込まれる。 →血液中から血糖が減り、血糖値が下がる。 →筋肉や脂肪細胞に取り込まれた糖は、エネルギー源として使われたり、脂肪の合成に使われたりします。そこで、脂肪細胞に過剰に糖が取り込まれて肥満が起きるのではないかとの仮説が出てきました。
 
それで、世界一の肥満体国である米国で「栄養科学イニシアチブ(NuSI)」という非営利組織が、コロンビア大学や米国立衛生研究所(NIH)などと協力、肥満の原因を科学的に究明するため、かなり本格的な実験を近く始まっているそうです。太り気味もしくは肥満の被験者16人が研究施設に滞在し、平均的な米国人と同じ内容の食事を取ってもらう。ただし食べる量はコントロールし、被験者の脂肪が増加も減少もしていない状態を実現する。摂取カロリーと消費カロリーを正確に一致させるわけだ。
 次の段階では、被験者にそれまでの摂取カロリーとまったく同じカロリーを取ってもらうが、炭水化物の総量を大幅に抑制する。もし脂肪の蓄積が主に摂取カロリーと消費カロリーの不均衡によるものなら、被験者は消費カロリーとまったく同じカロリーを摂取しているのだから体重は増えも減りもしないはず。一方、もし炭水化物の摂取量が大きな影響を及ぼすのなら、炭水化物制限食で被験者の体重と脂肪はともに減少することになる。難しいことが書かれていますが、要は肥満は総カロリーが悪いのか、炭水化物が悪いのかという研究です。結果が出るまで1年近くかかる見通しだそうです。糖質制限の考え方からすると、インスリンが多く出ることで、肥満を惹起するのであるから、インスリン分泌を促進する炭水化物の摂取を減らせば、体重は減少すると考えます。
 
 20年まえから、炭水化物は微減で、脂質は微増です。お菓子やジュースが悪い事は明白ですので、お菓子やジュースを止めて、程よいカロリー制限とゆるい炭水化物制限が大事ではないかと考えます。まあ、個人、個人の食生活や運動により違いがありますので、お悩みの方は是非、小杉中央クリニックまでご相談に来て下さい。
 以上、武蔵小杉駅から徒歩2分の内科クリニック、一般内科、糖尿病内科の院長の布施純郎のお話でした。


Posted by 武蔵小杉の内科|武蔵小杉駅1分の内科なら小杉中央クリニック at / 気ままなブログ