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気ままなブログ

(2)ノロウイルスの予防と対策

今回は、前回に引き続き、ノロウイルスについてで、原因と予防についてお話しましょう。
 ノロウイルスの潜伏期間は、一般的に1日~2日程度です。症状は、下痢、発熱、胃痛、吐き気などです。発熱症状の大半は初期段階に発症します。
熱は38度以下の微熱であるケースが大半ですが、熱の発症とともにチクチクとした腹痛症状が徐々に始ります。下痢はひどく、なかなか止まらないことが多いです。2~3日経過すると、症状は回復に向かいはじめて、体内のウイルスは次第に感染力も弱くなり通常は発症後1週間程度で他人へウイルスを撒き散らすようなことはなくなります。

 ノロウイルス感染症の原因として、食品の代表は「二枚貝」です。加熱が不十分なまま二枚貝を食した場合に、ノロウイルスは体内に侵入し胃腸内の細胞にとりついて増殖していきます。人体に侵入したノロウイルスは、体内で増殖し糞便や時には嘔吐物として体外へ排出されます。この嘔吐物や糞便が感染源となり人から人へ感染が拡大しノロウイルスが流行するのです。ノロウイルスは、この感染者からうつる二次感染能力が強い点も大きな特徴と言えます。
 
 さらに、ノロウイルスに感染した人間は、嘔吐や下痢の症状が確認できますが、そういったものはトイレに流され、最後には下水処理場へ流失されます。下水処理場では、下痢便や嘔吐物に含まれた全部のウイルスを排除することが難しいので、少しのウイルスでも海や川に流失されてしまします。二枚貝や、カキは食料としてプランクトンを食しますが、その時、大量の海水も飲み込みま す。カキの内臓には、ウイルスのみが残り、それが日に日に、濃縮され、たまっていく。それを漁師が捕って、また、人間が食べて、ノロになる。つまり、循環しているのです。
 
 ノロウイルスには多数の遺伝子型が存在するため、同じ人が複数の違った型のウイルスに感染することがあります。さらに、感染が腸粘膜での局所感染なので免疫の持続時間が短いことも特徴です。よって、一度かかったからといって安心していると、再感染を起こすこともありますので、予防には気をつけましょう。またノロウィルスの生存率は4度では60日以上、20度では21〜28 日、生存するが、37度では1日以下しか生存しないとされております。つまり、寒いのが好きなのです。

  ノロ インフルエンザ
    表1.ノロウイルスとインフルエンザ

 また、ノロは、ステンレスの上に1週間、じゅうたんの上に2週間、4度の水の中に60日以上でインフルエンザに比べてとても長生きでしぶといのです。また、家庭で注意することは、調理の前後に石けんによる手洗いをしっかりと行います。貝類からの感染が多いです。貝類をその内臓を含んだままで加熱調理する際には十分に加熱して調理し、貝類を調理したまな板や包丁はすぐに熱湯消毒することなどが上げられます。子供たちにも、きちんと手洗いさせましょう。
 そして、家族がノロになった時は、おう吐物や下痢便で汚れた衣類の扱いに注意しましょう。マスクと手袋をした上でバケツやたらいなどでまず水洗いし、更に塩素系消毒剤(200ppm以上)で消毒することをお勧めします。いきなり洗濯機で洗うと、洗濯機がノロウイルスで汚染され、他の衣類にもウイルスが付着します。
 病院で流行しているとのニュースもありましたが、ノロが流行している場合は手袋やエプロンを患者ごとに替え、汚物の処理など慎重に行う必要があります。でも、ノロにかかっても、大丈夫です。老人を除けば、重症化することもほとんどありません。水分を補給してゆっくり寝てください。それから、人に移さないように気をつけましょう。
 小杉中央クリニックは武蔵小杉駅北口から、徒歩1分の武蔵小杉タワープレイスに12月5日に引っ越しました。とても素敵なクリニックができました。当クリニックは、以前と変わらず、皆様に、軽い病情でも気軽に相談できるクリニックを目指しています。これからも、よろしくお願いいたします。

 

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Posted by 武蔵小杉の内科|武蔵小杉駅1分の内科なら小杉中央クリニック at / 気ままなブログ