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気ままなブログ

福島第一原発近くの広野町の子どもたちの保養説明会

 私が顧問をしているTODAY IS THE DAYは広野町の子どもにむけた、シンガポール滞在型保養プログラムを2年前から行ってきました。名付けて、「みらくるクッチー体験 IN シンガポール」です。 その説明会のために福島第一原発から20kmの広野町をTODAYの代表の画家の平川典俊と子供未来研究所の柴崎 嘉寿隆さんなどと訪問しました。この記事は、2016年5月16日の復刻版です。

 広野町は福島原発事故で町全域が避難準備区域に指定され、町民が避難したが、今は、帰還していて人口ももとに戻りつつあります。町は、小さい丘の上にあり、津波などの影響は受けていなかったようです。説明会をした公民館もきれいにリフォームされていました。福島第一原発は東北電力の管内であるにも関わらず、東京に電力を供給するために福島の浜通りにあるのです。つまりこの原発事故は東京の犠牲になったのです。テレビではあまり、報道されていませんが、この地方に住んでいる人のことを決して忘れてはなりません。私は福島の浜通への訪問は初めてです。放射線量はそれほど、高くは無く、舗装されているところは、除染されているようで0.10ー0.15マイクロシーベルトでした。裏の林の中では、0.20ー0.25マイクロシーベルトでした。二年前に郡山を訪れましたが、町の中の放射能の高いところは、0.40マイクロシーベルトもあり、広野町は中通りに比べて、放射線量は低めだと感じました。

広野町説明会 布施

説明会の風景


 シンガポール滞在型保養プログラム「みらくるクッチー体験 IN シンガポール」は、今年で3年目です。詳しい内容は、後日ブログにかかせていただきすが簡単に説明させていただきます。広野町の子どもたちは、多かれ、少なかれ、心のトラウマをかかえている子がとても多いです。シンガポール滞在中に子供たちにトラウマケアのために心理療法の一つであるアートセラピーを行ない、シンガポールに7月23日から8月6日までの2週間滞在する保養プロジェクトで、定員を増やして、20人の子どもたちをシンガポールへ連れて行く予定です。本日、その説明会に出かけてきました。2年前の初めての説明会では、希望の家族は2組しか来られず、家族も「あやしいプロジェクトだ。」と疑心案気だったようですが、今回の説明会には、30名近くの親子が来てくれ大盛況でした。雰囲気も明るく、楽しい感じの説明会でした。TODAY の代表の平川、こども未来研究所の柴崎さん、それから私が話しました。
 
 私の話の内容は、野呂美香さんがチェルノブイリ周辺のベラルーシの子どもたちを北海道保養させて、子どもたちが1ヶ月で元気になり、体内の放射能の量も減少したという話。それから、私がベラルーシに3年前に訪問した際に聞いたベラルーシの保養所の話などをしました。
 
 このベラルーシの保養所の「ナデジダ」はミンスクの北西80Kmのところに建設費の50%をベラルーシ政府、残りをドイツなどのNGO、それから運営費などを日本のチェルノブイリ子ども基金が負担して、1994年に完成しました。このナデジダの保養センターでは、毎月300人の子供たちを受け入れ、これまでの20年間に6万人が保養しました。チェルノブイリの事故後、約30年経ちますが、今でも保養を行っています、また、そこでは医療、教育、心理の3つを組み合わせた総合的な保養プログラムを受けて、子供たちは24日間滞在しますが、家族と離れるストレスを感じないように、地元のクラスの担任や友達と一緒に滞在することになっています。子供たちの保養は大変、効果を上げており、子どもはより健康になっているそうです。
 
 私たちは「みらくるクッチー体験 IN シンガポール」はそんな広野町の人たちにお役に立ちたいと考えています。また、放射能というトラウマをかかえた子どもたちには、心理学的なサポートが大事です。私たちは、ただの保養では無く、絵を描いたり、ものを作ったりすることでアートセラピーを通じて、子供たちの心のケアを行って行こうと考えています。
 
広野町 説明会 平川

代表 平川典俊


広野町説明会スタッフ

広野町説明会スタッフ

Posted by 武蔵小杉の内科|武蔵小杉駅1分の内科なら小杉中央クリニック at / 気ままなブログ