EM(Effective Microorganisms)の略で「有用微生物群」と訳されます。人間や環境に役立つ、いわゆる「善玉菌」の集合体のことです。EM™とは、乳酸菌、酵母、光合成細菌を主体とし、安全で有用な微生物を共生させた多目的微生物資材です(通称:EM)、微生物単独での環境を良くする能力は限られていますが、微生物同士がお互い力をあわせ、共同作業をしていけば、すごい力を発揮するのです。
開発者の比嘉 照夫農学博士です。EMを農地に使い、土壌の微生物の状態を改善して、土壌を豊かにして、無農薬で作物をつくる農業資材で、安全な農作物でしかも、収穫量も増加します。
そのEMの使用用途が色々と拡がってきました。例えば、環境浄化推進のために行政が培養して川や海にEM液そのものやEM団子を撒く例も増えています。一般的に、悪臭や水質汚染など環境悪化の原因の多くは、腐敗 (酸化) 菌が関係しています。この対策として、従来は消毒・殺菌・物理的な除去等が行われていますが、発酵菌が生成した有機酸等の成分による有害な菌の抑制と、発酵に関与する菌の定着を図る事で、問題を解決します。自然界には無数の菌が存在し、後から追加した菌群がこれを数で圧倒することはできませんが、菌のバランスが崩れ、腐敗菌が優占する異常な状況から、自然界本来の菌のバランスと多様性を取り戻すきっかけをつくることができます。
その代表例が日本橋川と神田川である。高度経済成長期には生活排水の流入により水質が悪化し「死の川」と呼ばれていたが、平成18年12月から、10Lの種菌EM1号から、約1,000倍のEM活性液を培養し、毎週10トンを河川に投入しています。(日本橋川・神田川に清流をよみがえらせる会)
日本橋川へEMを投入し続けて約2年が経過した時の報告である。環境省告示の公共水域環境評価基準によると、日本橋川は類型指定Cに所属し、コイやフナがかろうじて棲める水産3級の水質であった。EM投入1年後は限りなくAに近いBとなり、降雨による汚染物の流入がない場合は水道2級(沈殿ろ過等による通常の浄水作用で使える水)水産一級(ヤマメ、イワナ等が棲める水)以上となり、糞便性大腸菌も1cc30個以下となり水泳可のレベルに達するまでに浄化された。同時にゴカイやミミズ等の底性生物が多様化し、ハゼ、ボラ、スズキをはじめ多様な魚群も観察されるようになった。2年目も1年目と同様な傾向で進みケイソウ、スジアオノリが発生し、カニやエビ類も多数観察されるようになり、生態系の多様化は着実に改善されている。それらの結果から判断すると集中豪雨時の下水流入がない場合は類型Aに属し清流といえるほどのかなりきれいな川となっている。 日本橋川でアユを確認したが誰も信じてくれなかったが、後になって魚に詳しい数人の人から日本橋川にアユがいたという情報が寄せられた。「EMを本格的に投入すると、どこでも2~3年でアユが戻ってくる」このことは今やEM関係者の常識となり始めている。
その他、EM技術として建築や医療、教育、福祉などの分野でも広く利用され、環境浄化推 進のために行政が培養して配布する例も増えています。 その他、EMを応用したセラミックス、飲料水や食品、衣料など、様々な製品が開発されています。
■健康食品分野・・・EM-XGOLD(最新のEM技術&EM発酵パワーを活用した酵素水、EM飲料) ■暮らし・・・EMセラミックス(飲料水用セラ・環境セラミック・台所用セラ) ■EM衣料・・・ENM(エンバランス)衣料・EM靴下(杉山ニット) ■保存容器・・・エンバランス新鮮保存容器 ■EM生ごみリサイクル・・・BBスペシャル19L・マジックボックス・EMボカシ ■EMは、世界55カ国で製造・販売されています。その他、EM製品にはとても素晴らしいものがたくさんあります。それについてはまた、お話します。
以上、武蔵小杉徒歩2分の内科クリニック、一般内科、糖尿病内科の院長の布施純郎のお話でした。